美味しさの秘密

オーナーシェフ 大村靖夫
帯広生まれ。

帯広柏葉高校卒業後、鹿児島の大学へ。
このときに洋食屋でアルバイトをしたのがきっかけで調理の世界へ。
その後、鎌倉で洋食やイタリアンを8年経験している間に「香り」に興味を持ち、
それがスパイス、インド料理へと繋がっていきます。


イタリアンを辞めて、約1か月間のインド旅行。
インド料理の多彩さに驚き、インド料理の奥深さに触れました。

鮮烈なスパイスの香り
帰国後、さまざまなインド料理店を食べ歩く中、ある店にたどり着きました。
口の中に広がる鮮烈なスパイスの香り……。

「これだ、自分のやりたい料理は。ここで働きたい!」

そう思い、店を出る前にレジで「ここで働かせてください」と言ったのが、
横浜で30年続く、南インド料理の名店「ガネーシュ」。
こちらで5年以上修行し、シェフを務めさせて頂くまでになりました。

2014年には横浜市の73店舗が参加したカレーコンテストで
「チキンカレー」が銀賞を頂きました。



ただお腹を満たすだけでなく、
ただ辛さを競うだけでもなく、
彩り、食感、味の多彩さ、
スパイスの奥深さと豊かな香り……。
インド料理って、
DAL(ダール)で食べるのって、楽しい! 
そう思っていただけると幸いです。

■おいしさの秘密
キーワードは 

①ホールスパイス
②質の高い素材 
③バランス

①ホールスパイス
スパイスは粉状のもの(パウダースパイス)と、
種や葉、蕾、皮などそのままの形(ホールスパイス)があります。
当店では料理に奥行きのある香りを出すために、ホールスパイスを多用します。
少々食べづらいこともありますが、料理に入った、スパイス本来の香りをお楽しみくださいませ。

②質の高い食材
なぜ当店は、十勝の食材を使うのか。
私の修行した、横浜では、年中、世界中の食材を購入することができました
その時は、こんな食材もある、あんな食材もある・・・
と、驚いていました。

一方、食材の宝庫と言われる十勝に帰ってきてみると、
食材の鮮度が違います。
スッとして、張りがあり、
キラキラした野菜たち。

種類が横浜の時ほど多いわけではありません。
旬もあっという間に移り変わってしまします。

それでも、香りも旨味も、美味しさも、十勝産の方がいい。
そう思い、十勝産の食材で、できるだけ旬のものを使うようにしています。

当店のスパイス使いを一言で現すと、「ビビット」。
力強いスパイス使いには、力強い素材が必要です。
十勝産の食材があるからこそ、
当店のスパイスが生きてきます。
素材とスパイスのバランスをお楽しみくださいませ。

③バランス
実は、同じ野菜、同じお肉でも素材が変わると、スパイスのバランス(配合)が変わってきます。
たとえば十勝の野菜の持つ力強さ、十勝平野の大地が育む鶏肉の旨み、
この素材にあわせたスパイス使い、ここがプロのインド料理人の腕の見せ所です。

スパイスは、「入れれば美味しくなる」というものではありません。
ホールスパイス、パウダースパイス、そして食材とのバランスが、
豊かな香りを醸し出すひと皿を生み出します。

■日本人がインド料理を作るということ
私はインド人ではありません。
和食で育った、日本人です。
もちろん、食べて頂くお客様も日本人。
そしてインドから、
スパイスを取り寄せてみても、ここは日本。
水が違えば、玉ねぎから鶏肉まで、食材も違います。
スパイスにふれ、
インド料理を学び、
研鑽を重ねてまいりましたが、
何千年にもわたるスパイスの知恵を、生まれながらに受け継いできた訳ではありません。
だからと言って、、、

日本風にアレンジもしません。
日本人だから出来ること。
それは季節感と繊細さ、
そして料理の美しさへの追求。
洋食やイタリアンで、料理の基礎を学びました。
そしてインドへ渡り、インド料理を始め、自分の自分の目で、舌で、五感でインドを感じ学んできました。

日本風アレンジではなく、
これまでの修行時代に学んだことを基本に、小さな工夫を積み重ね、日本人に、純粋に美味しいと言ってもらえるインド料理を目指しています。

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